種別[gsm] 2025-08-29T11:55:03Z
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(承前) 関係ない感じだが、finalvent…

jrf> (承前)

関係ない感じだが、finalvent さんの解説を再読した上で私の過去の記述・妄想と関連付けておこうと思う。

性と死というテーマについては↓で書いたことを思い出す。

拙著『宗教学雑考集』《生物学的な死と性》
>なぜ死があるのか。

まず《宇宙胎児》で示唆したように一つの個体よりも複数の個体であるほうが、苦しみが少なかったのであろう。《なぜ生きなければならないのか》の枠組みで安住の残骸を集めるには、それらで同種の生きる数を競争したほうが多様に得られるようになったのだろう。

そして、生物学的には、複数の子供の中に自らより優れた遺伝子を持つ者がいることのほうが多く、そういう個体が育って生き残るほうが種全体がそれ以降も他の種に勝って生き残るには有利なため、育てることを優先させるための死があるのだろう。《目的の多層性》でも少し語ったように、死があるほうが進化には有利という説を私は取る。

この場合、死を意識できたほうが、育てることに力が入るものと思われる。動物には死の意識がないと言われることがあるが、子供を優先する本能があるなら、それは死の意識に等しいのかもしれない。


ルイス・キャロル『鏡の国のアリス』に登場する人物から取った「赤の女王仮説」というのがある。「その場にとどまるためには、全力で走り続けなければならない」つまり「生き残るためには進化し続けなければならない」という説だが、リドレー『赤の女王』によると、特にそれは宿主と寄生者について言われているようだ。

寄生者である微生物の進化は早いため、宿主である大きい生物は長く生き過ぎるとそれに冒される。そのため、新生による再ビルドアップを余儀なくされる。…という説になる。一つの個体が冒されると伝染が起きやすくなることを考えると、それも関連するだろう。特に長寿が制限されているのはそのためかもしれない(長寿者の中で発達した寄生者が若い個体を傷付けてはならないから)。また、再ビルドアップ時に少しでも遺伝子が違ったほうがいいことを考えると、有性生殖で染色体のシャッフルが行われるようになった理由はここにあるのかもしれない。


有性生殖は、子供の多様性を増すために選択されたのだろう。目を持ち《イメージによる進化》のような性選択が行われるようになると、有性生殖はさらに有利になったのであろう。

ただ、リドレー『赤の女王』などを読む限り、真核生物の初期の有性生殖は、むしろ、遺伝子を保守的に保存するために行われたようである。

原核生物にも寿命のあるものもあるが、有性生殖の真核生物はほぼすべて寿命に相当するものがある。有性生殖する通常の細胞は DNA の二倍体で、配偶子は一倍体である。当初は一倍体に、別の生活史があったのだろう。一倍体は、ハチのように資源確保した上で死ぬのがその役割りで、その死が二倍体にも伝わり、しかし、そうやって寿命を持つことが上で書いたように進化に有利となった…のかもしれない。この私の説だと、一倍体的な特徴を持つ、広がって死ぬ性であるオスと、保守的に遺伝子を保持し、過適応を防ぐ性であるメスという役割も見えてくる。

なお、この説と共存できないわけではないが、別の説として、増殖するときに若返り続ける生殖細胞系列とは別の死すべき体細胞系列を持つことでエネルギー効率が良くなったため寿命=有性生殖が生じたという説もある。一般には、この場合は、性は多様性のためとすれば十分説明できているとするようだ。


体細胞系列の大きな生物となったあと、死があることで、より良き生を生きることも意識されただろう。そして、より良き生は外面的にメスに見せることが求められた。

《血の儀式》に示したように死は性の意識を刺激する。子供を優先する本能を通じて、逆に、性が死を意識させる面もあるのだろう。
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