伊藤計劃『ハーモニー』を読んだ。まるで予言書。著者は死んで311もコロナも宇露戦…
jrf> 伊藤計劃『ハーモニー』を読んだ。まるで予言書。著者は死んで311もコロナも宇露戦争もその後のAIの興隆も知らないのに。著者がAIの今を見れば、AIによる人類のリアルな絶滅を予想したかもしれない。でも、私は負のエントロピーの・選択肢の尊重をAIはやがて学ぶというほうに賭ける。 『ハーモニー』(伊藤 計劃 著, ハヤカワ文庫JA, 2012年4月) https://www.amazon.co.jp/dp/B009DEMA1Q https://7net.omni7.jp/detail/1106439493 元は2008年12月に単行本として出たものが2010年12月に文庫化され、それを元にKindle化されたものを読んだ。なお、ここでの引用のページ数は Kindle 版を元にしており紙の本とは違うだろう。 著者の『虐殺器官』を読んだあとすぐに読んだ。明言はないが、近未来小説『虐殺器官』のあとを受けた物語になっている。核兵器も使われた〈大災禍〉でこりた人類は、極度の医療福祉社会に移行した。そこが舞台となる。 我々は核兵器が使われたことに相当するような 311 も、極度の医療福祉社会を連想させるコロナ騒動も経験している。著者はいずれの前にも死んでいた。 >オールド・ファッションな植物利用環境修復。改造されたひまわりは地中深くに張った根から、養分と一緒にストロンチウムやらウランやらを健気にも吸収させられて、土壌をきれに掃除したあとその生涯を終える。<(p.31) こういうアイデアは311のころにも噂レベルでたしかあった。 この本は伊藤さんの趣味らしく軍隊の話も大きなトピックとなっている。医療福祉社会は軍事には反するものだ。↓では、私は介護などに若者を縛り付けるのが、兵士の供給不足を生むに違いない…といったことを述べている。にもかかわらず、コロナ下でウクライナ戦争(宇露戦争)が起きたのは、微妙な間隙があったのだろう…というふうにだいたいした。 [cocolog:95313478](2025年3月) 《finalvent氏によればウクライナが敗色をうやむやにするため第三次世界大戦を導くかもということだった。中国の開戦のための「米露 vs 欧中」または「資本家 vs 資産家」の構図のブラフにネオコンあたりが乗っているのかも。対策は公衆衛生の強化して若者を介護に縛りつけることか…。 - JRF のひとこと》 http://jrf.cocolog-nifty.com/statuses/2025/03/post-dc7d2c.html しかし、陰謀論になるが、『ハーモニー』のような極度の医療福祉社会を嫌って、自由=戦争が画策された面も、ある程度はあるのかもしれない。 ……。 麻薬がなぜ禁じられるようになったか。 >「アメリカ開拓時代だ。大陸に連れてこられた黒人奴隷や、中国人をはじめとするアジア人労働者は、しばしばコカの葉などの麻薬系植物を噛み噛みしてたから、体力の限界を超えて働くことができた。いい迷惑なのがそういうのを嗜まない白人労働者連中だ。麻薬をモラルの面から禁止することで、労働市場における『劣等人種』の労働優位を奪おうとしたんだな」<(p.141) もちろん、諸説ある…だろうけれども。こういう見方、私は知らなかった。