(承前) Claude:>> α…
jrf> (承前) Claude:>> α は「在庫K(物的・知識的蓄積)がどれだけ株式的富Eに転換されるか」の変換効率を表す。言い換えれば、実物の蓄積が金融的評価に乗る倍率である。 二種類の「物価」が読み取れる。 E/K(資産物価):αが上がるほど急激に上昇する。在庫Kが同量であっても株式的富Eへの転換倍率が高まるため、資産市場では「同じ実物に対してより高い評価がつく」状態になる。これはいわゆる資産インフレに対応する。 Y/K(財物価):αが上がるとこちらも上昇するが、E/Kほど急峻ではない。実物の在庫に対して所得フローが増えるため、財価格も上昇するが資産ほどではない。 そして (E/K)/(Y/K) は資産物価と財物価の乖離倍率を示す。αが低い(0.40)とこの比率が496倍に達し、資産評価が財の価値から極端に離れた状態になる。αが高い(0.90)と比率は5.6倍まで縮まる。 αは単なる技術的パラメータではなく、制度・社会・技術の状態を反映した変数として読むべきだろう。 αが上昇する(金融化の進行): * 金融化・証券化が進み、実物資産が細かく分割・流動化される時代 * 同じ在庫から生み出せる株式的富が増える * 1980〜2000年代の金融自由化期がこれに相当する * 資産インフレ・株価上昇が起きるが、臨界金利が下がり脆弱性も増す αが低下する(脱金融化・信用収縮): * 金融危機後の信用収縮、担保価値の急落 * 同じ在庫への評価が突然切り下がる * リーマンショック後の「デレバレッジ」がこれに相当する * E/Kの急落→C_flowの急落→Yの崩壊という経路が一気に走る 今日の議論との接続で言えば、「EとKの関係が変化するとき物価が変化する」 というもともとの問いは、このαの動きとして捉えられる。αが外生的に変化するとき、資産物価(E/K)と財物価(Y/K)は異なる速度・方向で動く。この乖離の拡大・縮小が、資産インフレ・財インフレ・デフレの区別に対応する。 財物価(Y/K)は需要と供給で決まるという通常の物価理論は、αが一定のときに成立する。αが変化するとき、財物価と資産物価が連動しなくなり、金融政策(rの操作)が財物価に届きにくくなる。これは「資産インフレが起きているのに財デフレが続く」という日本の1990年代以降の状況の一つの説明になりうる。 <<