星新一『午後の恐竜』を読んだ。やや長めのショートショート集。『ボッコちゃん』ほど…
jrf> 星新一『午後の恐竜』を読んだ。やや長めのショートショート集。『ボッコちゃん』ほどではないが『ようこそ地球さん』よりはおもしろかった。子供のころ、持っていた本。 『午後の恐竜』(星 新一 著, 新潮文庫, 1977年5月) https://www.amazon.co.jp/dp/B00NSE0J24 小学生か中学生のころ、この本を持っていて、でもなかなか読めなかったことを覚えている。一冊を読みきることが当時の私には難しかった。「午後の恐竜」のオチは覚えていたが、あとはほぼ記憶になかった。 なお、この文庫は、1968年に早川書房より刊行された21編からなる同名のソフトカバー本を文庫にする際にその前半11編を取ったものらしい。私が持っていたのは文庫本だったはず。 この本で私がいちばんおもしろかったのは、「幸運のベル」かな。いかにもオチが読めそうでありながら、オチを読めずうならされた。 あと、「エデン改造計画」の宗教の描写は興味深かった。>ここの住民たちも、宗教らしきものを持っていはいる。だが、いたって簡単なもので、要約するとこうなる。生あるものは、いつかは死ぬ。死ねばもっといい世界に行ける。しかし、なにも急いで生かなくてもいい。なぜなら、そこは収容能力が十分なので、おくれていってもなんの損もない。<(p.12)…というもの。現状に満足している「エデン」の住民たちを死に急がせないにはそれで十分らしい。この点、『宗教学雑考集』を書いた私は考えさせられた。