マンガ・諸星大二郎『妖怪ハンター - 全3巻+α』を読んだ。伝奇マンガの嚆矢。…
jrf> マンガ・諸星大二郎『妖怪ハンター - 全3巻+α』を読んだ。伝奇マンガの嚆矢。 『妖怪ハンター - 全3巻』(諸星 大二郎 著, 集英社, 2005年11月-2005年12月) https://www.amazon.co.jp/dp/B074C3P4SY 元は1974年『週刊少年ジャンプ』に掲載がはじまり、雑誌を変えて1995年あたりまで描かれたものをまとめたもの。ただ以降も「妖怪ハンター 稗田礼二郎」のシリーズは描かれ、現在も続いていることになっている。 『稗田のモノ語り 魔障ヶ岳 妖怪ハンター』(諸星 大二郎 著, 講談社, 2005年11月) https://www.amazon.co.jp/dp/B00O2Z4JY2 こちらは、『メフィスト』誌で2003年から2005年に掲載されていたもの。コミックスとしては他に、最新の『妖怪ハンター 稗田の生徒たち 1 夢見村にて』というのも出ているが、そちらは今回は読まなかった。 以前、諸星さんの作品は、2022年11月に『暗黒神話』と『孔子暗黒伝』を読み、2023年1月に『マッドメン』を読み、2023年6月に『諸星大二郎自選短編集』の『彼方より』と『汝、神になれ 鬼になれ』を読んでいる。…と「グローバル共有メモ」の記録にある。『妖怪ハンター』には『自選短編集』にあった作品もいくつか収録(再録?)されていて読み覚えがあった。 若い頃も諸星さんの作品は気になっていたはずだが、私が好まないホラーという(間違った)認識があって手に取ってこなかったが、最近になってやっと手を出したことになる。『妖怪ハンター』は、Twitter (X) で安売りしているから読んでくれ…みたいなのを見て買った(小島アジコさんがツイートしてた)。 今読んだキッカケは、直近のひとこと([cocolog:95400819](2025年4月))で、後藤明『世界神話学入門』と松村一男『神話学入門』を読み、神話に興味を持ってこのマンガも関連を見出せるかもしれないと思って読んだのだった。ちなみに、そのひとことで言及しているように私は3月11日に『宗教学雑考集』という本を(自費?)出版していて、そこに関しても何か関連を見出せないかと思ったのだった。 直近のひとことでも自著を引用した部分に関しては、このマンガのイザナギ・イザナミ神話と世界樹神話が、私の関心領域と重なっていた。それらは直近のひとことを参照していただきたい。が、その関心の持ち方は微妙にズレているので、「参考になった」的な言い方はできないかな。 意外なところでは、私は『宗教学雑考集』の出版記念品として『The JRF Tarot for 易双六』というものを作り、一部、一般向けに今 Amazon で販売しているのだが、そこの「(0)愚者」のカードの絵がまさに、『稗田のモノ語り 魔障ヶ岳』の苧環[おだまき]そのもので、そこにはシンクロニシティみたいなものを少し感じた。マネしたとすれば、年代的に私が(知らずに)マネしたということになるが。 本の感想としては…感想というべきかはわからないが…。レヴィ=ストロースなど一時期学者などにより、神話・説話などから歴史的経緯・合目的的説明を見出すことが行われた。私もその方向で説明などをする。それはそれでもちろん意味があるのだが、逆にそれで失われがちになったそこにあった怪異的魅力・集団無意識への影響ということをむしろこのマンガは拾い、後世に伝えてくれたとなるのかもしれない。…と思った。