読書。 『20世紀SF (2) 1950年代 初めの終わり』(河出文庫,…
jrf> 読書。 『20世紀SF (2) 1950年代 初めの終わり』(河出文庫, 2000年11月)を読んだ。自閉症の子供と先生の関りを描いた「なんでも箱」(ゼナ・ヘンダーソン)に顕著だが、心理学や社会学に目を向けた作品が目立った。「父さんもどき」(フィリップ・K・ディック)はホラーで、「終りの日」(リチャード・マシスン)は終末物だが心理に重点があった。同性愛物の嚆矢である「たとえ世界を失っても」(シオドア・スタージョン)も心理への傾斜と言えるかもしれない。 農村での社会学的な不思議を描き、「種あかし」は結局描かなかった「隣人」(クリフォード・D・シマック)と、作曲家リヒャルト・シュトラウスを未来に「再生」させてその苦悩を描いた「芸術作品」(ジェイムズ・ブリッシュ)が(途中から結末が見えたとしても心理の描き方が)今回、私のお気に入り。