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読書。 ボルヘス『伝奇集』を再読した。短篇小説集。 『伝奇集』(J. L.…

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ボルヘス『伝奇集』を再読した。短篇小説集。

『伝奇集』(J. L. ボルヘス 著, 鼓 直 訳, 岩波文庫 赤 792-1, 1993年11月)
https://www.amazon.co.jp/dp/4003279212
https://7net.omni7.jp/detail/1101125972

ひとことの記録を見ると2015年に一度読んでいる([cocolog:83479882])。私の小説『エアロダイバー』も『神々のための黙示録』も2016年。そのひとことで小説を書きたいと表明しており、また、『神々のための黙示録』の似た部分を考えると、『伝奇集』の強い影響は否定できない。

以前、ボルヘスの「直接の影響はないと思います」と書いたが、私の中ではマネしたつもりはなかった。言い訳すれば、私の深いところで受容していたので、その影響が無意識化に抑圧され、意識的にはすっかり忘れていたのであろう。しかし、読み返すと影響は明らかで、hachetten さんの以前の指摘は正しかったと言わざるを得ない。

「トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス」(p.13)の惑星トレーンの記述(p.26 とか)は、『神々のための黙示録』の唯心論的記述と似ているし、「アル・ムターシムを求めて」(p.41)のアル・ムターシムの姿を描写しない手法(p.47)は、『神々のための黙示録』の天国を直接的に描写しない方法と似ている。「八岐の園」(p.119)が「時間」の魔法で終るのも『神々のための黙示録』の最後に似ている。…と言える。

hachetten さんは私がボルヘスより優れた部分があるとおっしゃってくださるが、私が読む限り、どう考えてもボルヘスのほうが巧みだと思う。久々に読んで軽くショックを受けた。