経済シミュレーションの話。追記。(一連のメモは…
jrf> 経済シミュレーションの話。追記。(一連のメモは [cocolog:93150989] にも書いた。) 株価と知財について。 地代の受け取りを実装するには、土地持ちがすべての人々から土地代を一定受け取るという形になるだろう。また、利子を考える場合は、借金を持っている者の借金を一定割合増やし、現金を持っている者の現金を一定程度増やすという形になるだろう。ただし、このような取引は、資産市場内で完結する。商品市場に Erosion や返済で関係してくるわけではない。 知財の購入による資産市場から商品市場への Erosion に対抗するには、労働者の給料を増やし返済率を上げるしかない。 知財購入による Erosion があるとして、企業から利益を吸い上げた国庫からの持ち出しで知財販売の受け取りをやって、商品市場から資産市場へ金を持ってきた上で、資産市場と商品市場のバランスを保つのに適切な返済率というのがありそうである。 また、企業から吸い上げた利益以外の国庫からの持ち出しは、システム内に純現金増となる。この現金増を打ち消すために、現金を持っている者から取るのがもっとも簡単である。逆に利益が多過ぎて知財に関して分配して余ることもありえる。その場合は、借金をある程度棒引きして調整することが考えられる。 まぁ、このような帳尻は長期的に合わせるなり、まったく合わせなくてもいいという議論もありうるが。 即時に帳尻を合わせるなら、現実においては、こういうことをするときインフレ(デフレ)を起こすのがセオリーだが、このシステムにおいてはインフレというのはそんな簡単には表現できない。 もっと自然な方法として、上に挙げた地代や利子を利用して、地代受取りに課税したり、地代支払いに補助金を出したり、利子についてそうすることも考えられる。ただ、そのためだけに地代や利子を導入するのもいかがなものかという気がする。資産ではなく商品市場ということだと、返済されるときにボーナスをプラスかマイナスして現金を調整することも考えられる。これはもっと自然にやるには所得税を取るか、負の所得税を出すかすることになろう。そうした上で、適切な返済率を求めることになろう。 ちょっとトピックを変えて企業による研究を考えよう。研究者を雇って知財を買わせる…ということができるだろうか。研究者は商品製造にたずさわらないから、製品の製造においては生産性をマイナスにすることになる。しかし、優位性をもたらすから高い給料を出すということになるのだろうか。 でも、企業の優位性は投資によってつくもので、研究者はあくまで研究資金は、知財販売の受け取りであとから帳尻をあわしていくのだった。企業の研究は、あくまで投資で、贅沢品購入でもなく、原料購入にあたるはず。このシステムでは、個人がやるのはあくまで「自主研究」に過ぎないということになるのではないか。 そもそも知財購入の額は受取りの額と比べて多過ぎ、おそらく返済率をどれだけ上げても資産市場と商品市場のバランスが取れるようなことはないだろう。やはり、当初のように、知財販売の受取りと知財購入の支払いの総額はバランスしているべきだ。 ただし、知財の受取りは国庫から、知財の支払いは贅沢品購入というのは維持する。これで返済率をいじる必要はなくなった。 ただし、あえて、わずかに知財支払いを受取りより増やして返済率で調整するというなら、それを妨げるものではない。…としたい。 そうした上で企業の研究を表すには、労働の優位性と知財の高価値をリンクすればいいのだろうか? いや、それは微妙だろう。先に書いたように、知財の受取りが個人でしかなく企業でない以上、生産性はむしろマイナスになるから。 知財の受取りと知財の支払いはバランスし、その額により株価が決まる。…ということは、社会がどれだけ利益を出して「自主研究」という贅沢品を買えるかに株価はかかっているということになる。このシステムでは。 それ以外の研究はすべて通常の企業活動…投資して商品を売るという活動に帰着する。 もし、知財の受取りを売上に加える企業というものを考えたいということであれば、一つの現実の企業を、贅沢品を生産する企業と必需品を生産する企業の一定割合の「混合企業体」で表す…というのと同じように、何人かの個人を一定割合で含む混合企業体として考えるということになるのだろう。 こういった特徴は、このシステム特有のものでしかない。しかし、知財市場の帳尻を合わせようとすれば、この方向しかなかったと私は思う。